前田工業㈱ができるガラス加工とは?加工機械を内製できる強みとは?

前田工業㈱とは?

前田硝子㈱のグループ会社で、50年以上の経験と実績を持つガラス加工メーカーです。

前田硝子㈱は開発商社であり、メーカー機能を有しない為、当社がお客様から頂いた

ご注文や引き合いの一部は子会社である前田工業㈱で生産し、お客様へお届けしています。

加工されたガラスの主な用途は、電子部品用パーツ、自動車用照明、一般照明、特殊照明など

多岐に渡り、工業用ガラスの供給に貢献してきました。加工実績のあるガラスはソーダガラス、

鉛フリーガラス、ホウケイ酸ガラスを代表する硬質ガラスです。2023年にはISO 9001:2015 認証を

取得しており、品質マネジメントにより一層注力しています。

 

前田工業㈱ができるガラス加工とは?

  • リドロー

ガラス管をバーナーで熱し、柔らかくしてから引き伸ばし、太いガラス管から細いガラス管へ再成形

する加工です。均一な形状に仕上げるには高い技術力が求められ、大量生産には不向きですが、

ガラス管メーカーではサイズや数量の問題から生産が難しいガラス管が必要な場合に採用されます。

 

  • 異形・異種溶着

サイズや種類の異なるガラス管を溶着する加工です。

太いガラス管と細いガラス管を溶着する場合、太いガラス管の片側を絞り、細いガラス管の片側を

広げた後に、各々を溶かして溶着します。溶着する際には、芯ズレや傾きに注意する必要があります。

この工法は自動車前照灯等に使われるハロゲンランプ用の部材に使用されています。

また、異なる種類のガラスを溶着することも出来ます。熱膨張係数

(温度の上昇によって膨張する割合)が近い必要がありますが、熱膨張係数の異なるガラスを

数段溶着することで、熱膨張係数が大きく異なるガラス(もしくは異素材)を溶着することも可能です。

この工法は特殊な機器の光源で要求されます。

 

  • 金型成型

バーナーで加熱し、柔らかくしたガラスを金型の中で膨らませることで、

狙った形へ成型する加工です。主に一般家庭用や自動車電球用のガラスバルブが

この方法で成形されます。ガラスの肉厚を均一にすることで、加工性が高く、

なめらかで綺麗な外観のガラスバルブに仕上がります。

当社の主力商品であるウインカー用のガラスバルブも一部この手法で作られています。

また、金型があれば、電球用途以外にも異なる径を組み合わせた様々な

形状のガラス製品に成形することが可能です。

 

  • カット加工

ガラス管のカット方法には大きく分けて三つの方法があります。

①ガラスの温度差によるヒートショックを利用してカットする方法(チルカット)

回転させたガラス管を細いバーナーで熱し、直後に急冷することでカットする方法です。

急冷は刃物のように鋭い金属を接触させます。

②ガラス管に鋭利なキズをつけ、折る様にカットする方法(ドライカット)

ガラス管を盤上に固定し、高硬度のカッターで鋭利なキズを付けてからガラス管に

力を加えることで傷を支点にカットする方法です。

③円盤状の切断機で削るようにカットする方法(ウェットカット)

細いガラス管を短い全長でカットし、ビーズのような形状に仕上げたい場合に用いる方法で、

ガラス管に水をかけながら、回転する円盤でカットします。

電球内部の導入線をガラスで固定する場合や、センサーに使用する絶縁体として

ガラスを用いる場合にこの方法でカットしたビーズ状のガラスを採用することがあります。

どのカット方法を採用するかは、ガラス材質やガラス管のサイズ、求める全長により決まります。

 

前田工業㈱の強みとは?

前田工業㈱の強さの一つに、機械を自社で設計、製造、改造できる点が挙げられます。

職人が手作業で行っていた加工を機械化することで、量産体制の確立や品質の安定化に

貢献することを得意としています。職人の高齢化やガラス加工品の供給不安などが

ありましたら、開発商社である前田硝子までお気軽にご相談ください。

前田硝子と前田工業で長年蓄積したノウハウと知見に基づいて最適なご提案を致します。