ガラスには種類があるの?ソーダガラス、石英ガラス、鉛ガラス、ホウ珪酸ガラス、結晶化ガラス、その違いは?

ガラスの種類

建材、装飾品、半導体などガラスの活躍分野は多岐に渡ります。そんなガラスの種類は大きくはその構成成分と用途により分類されます。細かく定義づけをしていくと数千種類と言われますが、ここではその代表的なものをご紹介します。

 

ソーダガラス-窓ガラス

おそらく世界で流通するガラスの中で最も一般的なガラスです。SiO₂(二酸化ケイ素), Na₂O(ソーダ灰), CaO(石灰)を主成分としています。「ソーダ」と呼ばれる理由は、その原料にNa₂O(ソーダ灰)が含まれるからです。

見た目の特徴としては、色に少し青みがあります(窓ガラスは横から見ると少し緑に見えます)。従って、建材業界ではこのガラスを「青版」などと呼びます。

特徴としては、融点が低く加工性が高い、そして主な原料がケイ素であることから価格も安価です。デメリットとしては、極端な高温と極端な温度変化に弱いです(火事のときに窓ガラスが割れるのはそのためです)。

鉛ガラス-光学用レンズ

クリスタルのように澄んだ透明性を持つ特徴から別名「クリスタルガラス」と呼ばれています。主成分にSiO₂(二酸化ケイ素)、K₂O(酸化カリウム)のほか、PbO(酸化鉛)の含有量が多いのが特徴です。ガラスに色を付ける場合、金属元素を成分に追加しますが、鉛の量が増えれば透明度が上がります。

主にX線遮蔽目的で開発されたガラスです。その用途はX線撮影室や実験室の窓に使われます。医療、研究室の他に原子力施設などにも使われます。

また、光の屈折率にも優れるため、光学用レンズとしても活躍します。LEDライトが普及する以前は、電気絶縁性の特徴を活かし、電球用としても利用されていました。

ホウケイ酸ガラス-耐熱ガラス

ホウケイ酸(ホウ硅酸ガラス)は業界では別名「耐熱ガラス」または「硬質ガラス」と言われるほど、熱に強いことがその最大の特徴と言えます。SiO2, Na2Oに加え、アルミナAl₂O₃(アルミナ)そしてB₂O₃(ほう素)(B2O3)を主成分とします。用途は、耐熱ガラス容器、自動車のヘッドライトがあります。また、その熱膨張係数が低く、急激な温度変化にも強いため、理化学容器(フラスコやビーカー)などでも利用されます。尚、JIS規格では熱膨張係数及びアルカリ含有量によってJR-1またはJR-2の2つに分類されます。

石英ガラス

石英ガラスとは水晶を溶かして作られたガラスです。二酸化ケイ素を主成分としています。ケイ砂から作られる従来のガラスとは異なり、不純物が極めて少ないのが最大の特徴です。光を良く通し、そして熱にも強いです。その透明度の高さから、レンズやプリズムに利用されますが、最大の用途は半導体と言えます。その純度の高さ、熱膨張率の低さ、耐熱性、電気絶縁性など半導体に求めれる性質としてそれらの条件を満たすほぼ唯一の材料であるとも言えます。

結晶化ガラス-特殊な機能ガラス

ガラスは本来、結晶構造を持っていません。しかし、長時間一定の高温で溶解することで構造が分裂し結晶化します。その結晶を均一化したものが。結晶化ガラスと呼ばれています。結晶の大きさや構造はガラスの成分や温度によって異なりますが、ガラスに本来無い結晶構造を持たせることで、優れたガラスを生み出すことに成功しました。熱膨張係数をゼロにしたガラスや、光の波長をコントロールすることにも成功しています。

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